■ 記憶のメカニズム 
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あなたは3歳以前のことを覚えているでしょうか?
もし、覚えているとしたら、
それは後に両親や他の家族から言われたことが元になって作り出された、
ニセの記憶である可能性が高いです。
実は、脳は、事実を記憶するのではなく、記憶を作っているのです。
お母さんに「あなたは赤ちゃんだったころ、こうだったのよ」と言われると、
言葉からその場面をイメージして、記憶として覚えてしまうのです。
人間の長期記憶には2つの種類があります。
1つは、エピソード記憶です。
おいしいモノを食べたり、恋人とどこかへ出かけたり、
映画を観たり、といった体験の記憶です。
このエピソード記憶は、脳の海馬という部分で作られます。
もう1つは、事実の記憶です。
言葉の意味や、物の名前、といった記憶です。
この記憶は、脳の側頭葉という部分で作られます。
私たちが普段、日本語を使うことができるのは、
この側頭葉に溜められた記憶があるからです。
しかし、3歳にならない赤ん坊は、この海馬と側頭葉を結ぶ回路が未発達なため、
言葉として記憶を作り出すことができないのですね。
そのため、3歳以前の記憶は、非常に不確かであやふやなモノとなります。
■ 大きな脳は高性能? 
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身体の重量を占める脳の割合が、人間ほど大きい動物はいません。
人間は、直立歩行するようになってから、脳の重量が大きく増えました。
頭が大きくなった結果、人間の赤ん坊は、母親の産道を通ることが困難になり、
まだ生物として未熟な状態で、この世に生まれてくることになってしまったくらいです。
鹿や牛などの他の哺乳類は、生まれてすぐに立って歩くことができますが、
人間の赤ん坊は、地面を這うことさえできません(汗)。
では、脳の大きさと、頭の良さとは比例するものなのでしょうか?
実は、天才と呼ばれる人たちの脳が、特別、大きい、重いということはありません。
天才物理学者として名高いアインシュタインは、76歳で死亡しています。
プリンストン大学メディカルセンターの病理学者トム・ハーベイらは、
秘密裏にアインシュタインの脳を解剖しました。
その結果、アインシュタインの脳の重さは1230グラムであるのに対し、
対照群の男性は平均1400グラムで、むしろアインシュタインの方が軽かったのです。
では、解剖学的に、アインシュタインの脳と一般人の脳に差はあるのでしょうか?
アインシュタインの脳には2つの特徴がありました。
1つは、脳の複雑な思考の元ととなる領域の神経細胞の周辺に、
栄養を供給したり、いい環境を作るために働くグリア細胞が非常に多かったことです。
ただ、その領域の神経細胞の数は平均より少なく、
これが頭の良さを決める決定的な要素とはなり得ませんでした。
もう1つは、大脳の皮質に脳神経細胞がギッシリ詰まっていたことです。
ただし、これは脳が加齢と共に萎縮して密度が高くなっただけだと考えられています。
ラットの研究では、神経細胞がうまく働くためには密度が高いより、
むしろゆったりしている方が、良いことが知られています。
つまり、この特徴も頭の良さを決める要素とはなり得ません。
その後にも、アインシュタインの脳は解剖され、研究されましたが、
結局、解剖学的に特別なモノであったという結果は出ていません。
つまり、天才の脳も、常人の脳とあまり変わらないのです。
文学者のアナトール・フランスの脳も、異常に軽いことで知られています。
■ 報酬で脳を活性化 
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なにかするとき、その労働に見合う報酬があると、やる気がアップしませんか?
逆に、なにか行動しても、なにも快感や対価が得られないことがわかっていると、
やる気が湧いてきませんよね(笑)。
実は、脳ははっきりした報酬や快感が得られることがわかっていると、
その機能がアップするのです。
例えば、サルを使った実験でも、
テストに正解するとバナナが得られるという報酬があると、
記憶力がアップすることが証明されています。
受験勉強などに身が入らないのは、目標を達成した時の報酬が、
具体的にイメージできないことが主な原因です。
自ら進んで大学に行きたいと思っている場合と、
親に無理矢理勉強させられている場合では、
脳の機能に大きな差ができ、勉強効率が格段に変わってくるのです。
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